episode1 ―始まりは突然に―

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「お邪魔しまーす。」 元々ホラーが駄目な俺は、自然と中腰になりながらも廃工場の中へと足を進める。 「キュッ」 「へ?」 内心もの凄いビビっていた俺の前に飛び出して来た物体?つか、生き物? は、全長30センチ程の真っ白い体に長い耳、そして最も目を惹かれた背中には――― 「羽?いや、翼の方がしっくりくるな。」 ―――そう、翼が生えていたのだ。 立派とは言えないが、正真正銘誰に聞いても翼と答えるだろう。 「お前なんなの?」 「キュ?」 俺の足元で可愛らしく首を傾げる竜?もどき。 「お前に聞いてもわからんわな。んー、困ったぞこれわ。」 その場に腰を下ろし竜?もどきの頭を撫でまくる俺。 こいつ、地球上に存在する生物か? けど、俺はこの17年生きて来た中でこんなの見たことないし。 ならまさかの別の世界の生き物か?
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