最終章

46/87
前へ
/246ページ
次へ
篠原は真剣な表情で携帯を見ながら小野村にそう言った。 携帯からは今だに2人の会話が聞こえてくる。 『……今、操作されている人はどこにいるの?』 『小川商事(おがわしょうじ)という会社に向かっています』 『小川商事? ……どうして、そんな所に?』 『その屋上から、目の前にあるスクランブル交差点に向けて、ガラス瓶を落とします。そのガラス瓶の中身は、殺傷性の高い新種のウイルスが入っています。 それは空気感染し、瓶が割れた瞬間、その近くにいる人は死にます』 「何だとっ!」 篠原は思わず椅子から立ち上がった。
/246ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1213人が本棚に入れています
本棚に追加