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小野村は口に手を当て、考えるような仕草をする。
「……刑務所の事件」
篠原は頷いた。
「そうだ。もし、刑務所と同じようなことが出来るなら、不可能ではないだろう。実際、そんなことになれば、どれだけの死人が出るか分からない。だが、恐らく日本の犯罪史上最悪の事件になるだろうな」
そのことを想像したのか、小野村の表情が青ざめていく。
「しっかりしろ、小野村……それで、別荘の場所は何処なんだ?」
我に返った小野村は、机の中から地図を取り出すと、指である場所をさした。
「ここです……ここが飯島の別荘がある場所です」
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