最終章

48/87
前へ
/246ページ
次へ
小野村は口に手を当て、考えるような仕草をする。 「……刑務所の事件」 篠原は頷いた。 「そうだ。もし、刑務所と同じようなことが出来るなら、不可能ではないだろう。実際、そんなことになれば、どれだけの死人が出るか分からない。だが、恐らく日本の犯罪史上最悪の事件になるだろうな」 そのことを想像したのか、小野村の表情が青ざめていく。 「しっかりしろ、小野村……それで、別荘の場所は何処なんだ?」 我に返った小野村は、机の中から地図を取り出すと、指である場所をさした。 「ここです……ここが飯島の別荘がある場所です」
/246ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1213人が本棚に入れています
本棚に追加