最終章

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篠原はその場所を見る。 「ここから、そう遠い場所ではないな……よしっ」 そして、篠原は机の上に置いていた通話中の携帯を切ると、それをズボンのポケットにしまった。 「小野村、お前は小川商事に行って、操られているという人物からガラス瓶を回収して来てくれ」 「はい、分かりました」 「頼んだぞ」 小野村は頷くと、篠原に背を向け、すぐに部屋を出て行こうとする。 そんな小野村に「小野村っ!」と声をかける。 振り返ると小野村は「何ですか?」と篠原を見ながら尋ねた。 すると、篠原は真剣な表情で小野村に言った。 「今度こそ、この事件を終わらせよう。……俺たちの手でな」 それに対して小野村は力強く「はいっ!」と頷いたのだった。
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