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怖かったショーのあと、私はまた控え室で待機していた
いつまで待たなきゃいけないんだろう…
─ガチャ…
いきなりドアが開き、年老いた男性と1人の男の子が入ってきた
「遅くなりました、落札者の日下部です」
「お待ちしておりました、日下部様」
日下部という男性は蓮さんとショーの司会者の人と別室に行ってしまった
私は日下部さんと一緒にいた男の子と2人きりになってしまった
「…………」
「…………」
沈黙が続いた
「…あ…あの」
「お前、名前は?」
「え…?…あっ、桜子です」
いきなり名前を聞かれてびっくりした
しかも、初対面の男の子にお前と言われ少し怖かった
「桜子か…、年はいくつだ?」
「…8才」
「俺より5つも低いのか、…俺の名前はまこと」
5つ…
という事は13才…!
「あの…、もしかしてショー…見てたんですか?」
「まさか、あんなもの見たくないよ ずっと車で日下部を待っていた」
「…そうなんですか」
「お前、足が悪いのか?」
私は黙ってコクンと頷いた
「そうか、…ならちょうどいいな」
「え…?」
ちょうどいい…?
どうしてそんな事…
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