濁った世界の片隅で

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大きなワゴン車の後ろの席に無造作に放り込まれた私はさっきの男達の言葉を1つ1つ整理していた 『いったい誰が私のことを…?そしてあの夫婦って……』 そんな事を考えていてもわからなくなり、ふと窓を見ると目の前には城ヶ根とは違った街並みが広がっていた なんというか普通の街並みだった 城ヶ根とは違う 普通の民家が広がる街 それから、車は妖しげな建物の前にとまった 「出ろ」 そう言われたが、足が動かない 「くっ……あっ!」 やれやれと言わんばかりに運転手の男に持ち上げられ建物の中に入りこんだ
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