エピローグ

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奈菜はやりきれない思いでいっぱいになっていた。 後に警察から聞かされていた事が、それでようやく理解出来たのだ。 円香のお母さんは菊池に脅迫されていた。 金と円香自身を。 雛子もその事実はその時初めて知った。 菊池は手を下さずに殺人を楽しみ、全てを支配しようとしていたのだ。 隠していた借金と逃げた家族への恨みをここぞとばかりに晴らす為、円香の母親を利用し脅迫し続けた。 時には手伝う事もあったが直接殺人に及ぶ事は無く、煽るのが目的だったのだ。 「……菊池は輝に殺されたのかな」 奈菜は視線を落とした。 「分からないけど多分ね。輝は菊池の脅しを知ってたのかもしれない。いや……違うな……」 「え?」 「今回のゲームの首謀者は、輝じゃないと思ってるんだ」 「輝じゃないって……」 「円香本人が演じてたんじゃないかって事だよ」
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