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だけど確かめなくちゃならない。母の命が懸かっているのだから。
一つだけ大きく深呼吸をして、届いたメールを開く。
《円香さんへ。
会社への確認、お疲れ様でした。お母さん、居なかったでしょう?当然です。
私の横に居るのですから。
貴女の行動は、ちゃんと監視させて頂いてますよ。
ちゃんとね。
では、そろそろ本題に参りましょうか?
僕は貴女が好きです。
ずっと、ずっと前から貴女だけが好きです。
僕は貴女を良く知っていますが、貴女は僕を知らない。
いや、忘れてしまったでしょう?
だから、僕を探して下さい。
こんな事をしなければ、僕なんか相手にもしてくれないでしょう?》
メールにある文章を読み、全身に鳥肌が立つ。
監視って……。嘘じゃないの?
でも、お母さんが居ないのが現実で。だとしたら、やっぱり嘘なんかじゃないんだ……。
「……意味分かんないよ。……誰が見てるの……嫌だ……お母さん早く帰ってきてよ……」
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