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メールを送信し、携帯を一度閉じる。
これからどうしたらいいのかを、考えていた。
犯人が私のメールに応じてくれるなら、それで良い。
話し合うのは怖かったが、正体が分かれば、動きようもある。
見えない相手だからこそ、どうする事も出来ないのだから。
父が居れば相談も出来たはずだが、私が幼い頃に他界していた。
母と私の二人きりの家族。
寂しい思いもしてきたが、母は私を大事に育ててくれた。
その母を人質にするなど、卑劣でなんて汚い犯人なのだろう。
そんな事を考えていると、再び着信メロディーが流れる。
犯人からの返信にしては、大分早い。
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