双子

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「あちゃー、少し遅くなったなー」 結局食材を買いに戻ったので帰りが予定外に遅くなったのだ。 時刻は六時を少し過ぎた頃、若干薄暗くなってきた。 と、ごみ置き場に差し掛かったところで前から車が来た。 大き目のボックスカーである。 結構狭い道だったので俺は端に寄らなくてはいけない。 こんな狭い道をそんなでかい車で通るなよな……。 窓のスモークがかなり濃いのでこちらから中の様子はよく見えない。 てかそれは違法じゃないのか? とか思ってると俺のところで車は止まった。 ……え、俺? 窓が少し開いて男の顔が少し覗いた。 サングラス、なんかやばげな人だな。 「君、ここらあたりで双子を見なかったか?」 雰囲気が威圧的で、俺はただ 「い、いえ。見てませんけど」 としか言えなかった。 「そうか」 とだけ男は言うとベンツは走り去った。 「ふぅ、なんだったんだ?」 まあ、とりあえず帰るか。 と、振り返ったところでボスッとごみバケツに当たってしまった。 「ゎっ!?」 ………………。
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