双子

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!? 双子か!? もう一つのバケツから出てきたのは俺のマウントを取っている子と瓜二つの女の子。 どっちがどっちか見分けがつかないほどのそっくりさんだった。 「ね、姉ちゃん、どうしようこれ……」 マウントの子(葵というらしい)がバケツから出てきた子(こっちが姉らしい)に助けを求めている。 すると姉は 「あ、あなたPREじゃないわよね?」 と言った。 「PREだって……!?」 PRE(Professional Recercher of Elements)、この国に住むものなら誰でも一度は耳にしたことがあるその名。 一年前始まったの大戦は今でも終結していない。 俺はちょうどそのニュースを学校のテレビで見た。 自衛隊と国連有志連合軍の必死の抗戦によって何とか敗北を免れ、現在は東西分離帯、通称「マグナライン」において停戦中だ。 分離帯では今でも連合軍とPREが睨みを利かせており、一触即発の状態が続いている。 「な、なんで俺がPREなんだよ!?」 「い、一般人みたいだよ、姉ちゃんどうする?」 くそっ、何なんだこの子達は!? 君たちは誰なんだ、と聞くタイミングすら逃しちまった。 それより聞きたいこともできた。 「お、おい。PREに追われているのか?」 「…う………」 沈黙、俺を果たして信用していいのかどうか決めあぐねているのだろう。 戸惑った顔がそれを物語っている。
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