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オレには沈黙したシンシアが自分を部外者と感じているように見えた。
そんな風に扱うつもりはなくても、新しい集団になじむまでにそう感じることは、よくあることだ。
何かかけるべき言葉はないか考えたけど、何を言っても反発されそうな気がして諦めた。
たぶん、シンシアはクレイのことが好きなんだと思う。
だから、クレイと親(ちかし)い存在のオレが気に入らないのだろう。
それは、きっとオレがソフィアに最初に持った感情と恐らく同種のもの。
その思いに伴う焦燥感やイラつきはオレがかつて感じたものだけに、よく理解できた。
何とか仲良くできないか、あれこれ考えているうちに、ユクの順番が回ってきていた。
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