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「で、どうしてこうなったか、説明してもらおうか?」
クレイは呆れたようにオレに言った。
「いや、ちょっとした成り行きでね……」
目を合わせずに視線を落とすと、オレはしおらしく答える。
「リデル……俺が目を離したとたん、これじゃ。先が思いやられるぞ」
い、言い返せないけど、何かムカつく。
「で、でもさ……仕方なかったんだよ」
「ほお~っ、この状況で、まだ言い訳が通ると思ってるのか?」
クレイは、オレと周囲でのびている男達の山を見比べ、黒い笑みを浮かべながら、指をならした。
オレの名は、リデル・フォルテ。
本当は17歳の男子だけど、故あって女の子してたりする。
それも自分で言うのも気が引けるけど、美少女という範疇に入るらしい。
自分ではよくわからないし、それほど変わったとも思えないけど、これまでに遭遇した事件から、その恩恵というより実被害でその現状を十分理解した。
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