彼の想いとオレ

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この段階においてもオレは完全に諦めてはいなかった。 オレにあの不思議な光の存在があったからだ。 ルマで瀕死だったソフィアがあの光で完治したことの記憶も新しい。 毒物に効くかは不確かだけど、何にでも効果があるように感じられた。 しかも、トルペンとの戦闘であの光を自在に使う感覚を覚えた気にもなっていた。 多少、不安は残るけど、何とかなるだろう。 「敵はあらかた逃げました。リデル様、怪我はありませんか……そばに居られなくて申し訳ありません」 隊長を倒したクレイが合流してきて、そう頭を下げた。 「ケルヴィン局長は無事です。こちらの被害は護衛が1人倒され、2人が重傷ですが、命には別状ありません」 「報告ありがとう、クレイ……こちらもユクが大変なんだ」 クレイの報告で隊の状況がわかって助かったけど、今はそれどころじゃなかった。 クレイとヒューを連れ、急いでユクの元へ戻る。 「リデルさん……」 トルペンが真剣な顔付きでオレを見つめる。 「トルペン、ごめん。解毒剤は見つからなかった」 「そうですカ……」
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