エピローグ

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僕の幼馴染みはスーパーモデルだ。 ……何がスーパーなのかって聞かれると、ぶっちゃけ一言では言い表せられない。 まぁ簡単に言うと、普通のモデルよりもスゴイってこと。 ほら、どっかのドラゴンのボールを集める漫画だって、サ○ヤ人よりもスーパーサ○ヤ人のほうがスゴイじゃない? あれと同じ……ってことにしておく。 参考までに、僕の幼なじみの名前(って言っても芸名の方ね)をインターネットで検索してみると、案の定、某フリー百科事典にも名前が出た。 それによると、こういうことらしい。 『シン(19××年2月24日―)は、国内で活躍するファッションモデル。 血液型はO型。身長159センチ(※事務所のプロフィールから引用。本人の今までの発言内容から、これよりも低い可能性有り) 趣味は料理とスノーボード。 T大学に現役で合格するも、モデル業を続けるために入学を辞退した経歴を持つ。 モデルとしては小柄ながらも、その中性的な顔立ちを活かし、両性から支持されるファッションを得意とし、男性誌のみならず、女性誌でも活躍している。 男性モデルでありながら、女性ファッション誌の表紙を飾ったのは、彼が国内初。 テレビ番組にも出演し、モデル業のみならず、タレント業にも活躍の場を広げている。 昨年の好感度タレントランキングでは、3位を獲得している。 出典: Wikip〇dia』 ……ネットの情報を引用しておいて何だけど、つまりはこういうことだ。 僕の幼馴染みは今や、若い子達のみならず、全国のお茶の間の憧れの的ってこと。 な ん だ け ど 。 「アリベル!腹減った~!!メーシ!メーシ!メーシ!」 「…………。」 ……居間のソファーで堂々と寛(くつろ)ぎ、 上下スウェット。 寝癖のボサボサヘアー。 クッションをソファーに叩きつけながら飯コールをするスーパーモデル。 もとい幼馴染み。 ……全国の皆様に言いたい。 これが現実だ。 目を醒ませ。
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