乙女はデブ猫に誘われて。

2/4
22人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
「みーもりんっ」 「んぬがっ!?」 気持ちよーく眠っていたうちは、友達に起こされ、女とはおもえない汚い声を出して飛び起きた。 いま、うちは剣道部の合宿に来ている。場所は京都だ。 「なぁ、朝の散歩しぃひん? わたし、早ぅに目覚めすぎてさ」 ならば一人で行って下さい。 うちはまだまだ眠いんです。 ……てなことは口が裂けてもうちの将来のためには言えず、うちは偽物の笑顔をぺったり張り付けてうなずいた。 「うん、ええよ。」 「ほんま? ごめんなぁ」 うちは出来るだけ急いで外に出られるような格好に着替えた。 そしてまた、偽物で言う。 「お待たせ」 「うん、ほな行こか」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!