入学式

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「あ、あの、助けて頂いてありがとうございました!」 私は彼にお礼を言った。 「…あぁ。」 彼は素っ気なくそう返すと学校へと向き直り、歩き出した。 凛はそんな後ろ姿を見えなくなるまでずっと見ていた。 彼の姿が見えなくなると 「…あっ! 名前聞くの忘れてた! 最悪だ~…。 …いったいなんて言う名前なんだろう…」 と名前を聞き忘れた事に気づき少し後悔する。 そして凛は気付く。 「わたし…、もしかしてあの人のこと…」
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