売られるキモチ

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これで、俺が〈ぬこ〉になった経緯を粗方説明し終えたので敬語を外させていただきます。  ある程度成長した俺は母猫から離され、ガラスのショーケースの中に入れられた。 そこには、俺と同じ毛色の子猫がおり、遊んだり寝ていたりしていた。 「......ニー。(そうか、俺やあいつらは商品、なんだな。)」 中には様々なおもちゃが入られており、俺と愛がデートで行った時に見たペットショップのおもちゃによく似ていた。 「ニャ?(このおもちゃ、どこかで見たことあるような....)」 店長「よお!!!!お前らよく寝て、よく遊んでるか?じゃねえと、いい飼い主に会えねえぞ!!!!」 突然聞こえた大声に俺はビクッとして振り向いた。 「ニー!!!(あっ!浜田のおっちゃん!)」 そこには浜田のおっちゃんがいた。 浜田のおっちゃんはペットショップの店長さんだ、俺と愛がデートで行った時によくしてもらったことがあるのだ。 「おう!!!元気じゃねえか!!しっかり遊べよ!!」 浜田のおっちゃんはそう言ってガラス越しに俺を撫でると満足そうに笑った。 「ニャー!!!(おう!!浜田のおっちゃん!!)」 自分が商品ということに弱冠不快感があったが、浜田のおっちゃんの店だとわかり、 不快感は消え、良い飼い主に出会うため俺は猫磨きをすると、 浜田のおっちゃんに誓った。
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