プロローグ

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僕はわざとらしく肩を落として言った。 「おはようって時間じゃないよ。会長もうお昼」 「会長なんて他人行儀で呼ばないでって言ってるのに。私には西条美姫(さいじょう みき)って名前がちゃんとあるもん」 西条は部屋に入ってすぐ左手にあるL字型ソファに座る。 僕のちょっとした皮肉は無視されたみたいだ。 「はいはい西条さん」 僕がぶっきらぼうにそう言うと、よろしい、と西条は魅力的な笑顔を浮かべて頷いた。
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