いち

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「家まで送る」 そう言われて、やっと実感がわいてきた。 あの那生がわたしの彼氏…。 そう考えるとニヤニヤが止まらなかった。 「何でそんなにニヤニヤしてんの」 あ、那生に気付かれた。 キモいって思われたかな…。 大丈夫かなぁ。 でも嬉しいからなぁ… 「色々と…ね」 曖昧に答えた。 さっきまではテンション上がっていたけど、今考えたらあんなに恥ずかしいこと… 「ふーん」 まるで興味がないように那生は歩き出した。 でもさっきまでては違って、私の手を握ってくれた。
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