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…あの日逃げないと誓ったのに、
僕はまた逃げている。
得体の知れないあの男…敵意は感じられなかった。
寧ろ優しさに満ち溢れた目をしていた。
ならなぜ僕は逃げたのだろう?
そうか…その優しさが怖かったんだ。
一度その優しさに甘えると二度と自分からは突き放せなくなる。
自分が脆くなる…。
「はぁっはぁっ。み、見つけた…
こんな冷たい雨の中そんな傷を負ってるのに
暴れたり走ったりするのは良くないよ。」
「安心して。僕は君を傷つけない。
それどころか君の心て体の傷を癒したい。」
ボクハキミヲキズツケナイ。
僕にとって信じられない敵であり、
一番欲しかった言葉。
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