①時限

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まあ、安心してください。 工科学校を卒業出来れば、あなたは、その時点で、階級下から3番目の陸士長です。普通に曹候補生につながり、曹教育が終われば、三等陸曹です。 そこから先は、勤続年数と勤務評定だけを頼りに、陸曹長までは、つながっています。 曹の上を尉と言い、准尉、3尉、2尉、1尉と上がっていきますが、これは幹部で、幹部候補生試験に合格しなければなりません。難関です。 この、尉の階級を、いきなり取れてしまうのが、防衛大学校、または、防衛医科大学校です。 みなさんは、工科学校を卒業した時点で、高卒同格ですから、防衛大学校の受験資格はありますが、高校まで普通科で暮らし、塾も予備校もやって貰えた恵まれた子達が競争相手です。まず、工科学校卒業と同時の合格は無理でしょう。 自衛官になって働きながら、防衛大学校を目指すのは、並大抵ではありません。 しかも、年齢制限があり、間に合わかったら終わりです。 尉の上は佐と言います。これも3~1まであります。 鼻毛先生は、工科学校卒業で、2佐まで行った人を知っています。 たいしたモノですが、1佐を知りません。 佐の上を将と言いますが、幹候あがり(防衛大学校でなく、幹部候補生経由で幹部になった人)の将を私は見ていません。 しかし、ご安心あれ。 曹長止まりで定年退職しても、一般企業よりは恵まれた退職金が得られます。 子供を国立大学にやって、住宅ローン払いきって、自分の老後のための、年金くらいはなんとかなります。 あなたは、貧乏ではなくなります。 子どもは、あなたの教育次第で出世は自在です。 金を理由に、子どもの進学を断念させる哀しい出来事からは、別れられます。 お父さんは頑張って、孤児院育ちから、曹長まで来た。お前は大学までやってやる。頑張れと言えたら、かっこいい。 佐になれなくても、曹でその夢は叶います。 貧乏の鎖を断ち切りましょう。
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