213人が本棚に入れています
本棚に追加
「ほっほっほっ、幸せにのう。ニーナよ…」
黒服の老人は、ニーナに祝福(悪魔の場合、祝福とは馬鹿にした言葉である。)の言葉を残し、去っていった。
「おい!どういう事だ!説明しろ!」
見下す様に怒る悟に、ニーナはうつ向きながら答えた。
「魔界法第34条…女が男に裸を見られた場合その日のうちに、男の記憶を消さなくてはならない…
もしできない場合は、その者との結婚を義務づける…
と言う法律があるデス…」
なんつう法律だ…
悟は頭を抱え、その場に座り込む。
「なんつう法律だよ…」
もう涙も出てこない…
部屋を勝手に変えられ…あまつさえ、結婚まで余儀なくさせられるとは…
でき婚ですらないのに、なにこれ…何婚?
悟は絶望の境地に陥っていた。
「…、もう!この際デス!
一緒に世界征服するデスよ!
貴方が、魔王になれば人間でも問題ないデス!
魔王の嫁ならはくがつきますデスからねっ!
魔王の卵…
とってもカッコイイデスよ?あ・な・たっ。」
そんな前向きさで慰められても…と悟は悲観し落ち込んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!