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そして…
その夜…
悟は、省吾と共に省吾の家へ向かい、じいさんの部屋で魔方陣をしき、魔方陣の角に燭台を置き蝋燭を立てる。
「よし!後はこの剣を持ってくれ…」
剣と称して渡されたものは、中学の授業で使った竹刀…
省吾いわく、剣なら何でもよいらしい。
どうせ形だけだ…と悟は言われるまま竹刀を構えた。
「いくぞ!いにしえより○×△」
呪文の詠唱が始まった…
この後、どうせ…なにも起こらないだろう…とたかをくくっていた悟に予想外の展開が起こる。
部屋の照明がチカチカと点滅したかと思うとふっと消え、魔方陣が光りだした…
「ちょっ!?省吾?」
慌てて省吾に声をかけるも、詠唱に集中しすぎて聞いていないようだ…
「おっ…おい!!」
悟が省吾に気を向けているうちに、魔方陣から白い煙の様なものが吹き出し竜巻のように渦巻きだした。
「やべぇ…今回はやべぇぞ!!」
そして、呪文と省吾のテンションがピークに達したとき!
渦巻いた煙から何かが飛び出し、窓ガラスを割って外に飛び出していった。
「うぁぁぁ!!」
その光景に悟は驚き腰を抜かし、省吾は割れた窓ガラス…そして散乱しているオカルト資料に何があったかも分からずただあっけにとられていた。
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