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その後…
詠唱に夢中になっていた省吾に事情を話すと、どうやら今回は成功し、悪魔が外に飛び出していったと知らされた。
「まじかよ…」
悟は驚愕し、息を呑む。
もし、省吾が言っていることが正しいなら…帰り際に襲われても可笑しくないと言うわけか…
本来ならこんな話信じるわけがない…
しかし、先ほどの状況を見せつけられれば嫌でも信じざるを得ない…
省吾が言うには、儀式に使った竹刀とじいさんの押し入れの奥から出てきた腕輪が有れば制御可能らしい。
今回ばかりはと悟は省吾の言う通りに竹刀と腕輪を持ち、帰宅するのであった。
そして…
帰宅中は何事もなくアパートまで帰りついた。
「なんだよ…、なんも来ないじゃないか…」
どーせ、たまたま起きた突風に窓ガラスが割れただけだろう。
真に受けた俺がバカみたいだ…と安心しきり、ため息をつきながら玄関に靴を脱ぐとそのまま浴槽へ向かう。
脱衣室にて竹刀を置き服を脱いで、タオルだけを持って浴槽の扉を開けた…
その時である。
「えっ…」
「えっ…?」
そこには、肩まである赤い髪に金色の瞳と八重歯…
そして、背中に蝙蝠の羽を付けた同年代くらいの女の子がシャワーを浴びている姿があった。
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