3344人が本棚に入れています
本棚に追加
「クロ、梨元、今日も兄さんがいないので私が夕食を作りますね。何が良いですか?」
「そうですね~ハンバーグが食べたいですね~熱々のデミグラスソースがかかったやつを」
「僕は熱々のデミグラスソースが浴びたいな…!…じょ、冗談だよっイリス!!」
シオン君に会えないと落ち込んでいた所に現れたのは…
私のかつての親友で、今、私が最も憎んでいるイリスでした。
あれほどデタラメな噂を流して、数え切れないほど嫌がらせをしたのに、笑っている彼女をみて、私は拳をギリギリと握りしめていた。
「あっ、王女(笑)様おはようございます。今日もいい天気ですね」
最悪の敵がこちらに気づいた。
「お、おはようございます…確かにいい天気ですね」
私は顔が引きつるのを感じた。でも、この直後、さらに顔が引きつる事態が発生した。
イリスの使い魔らしき仮面を着けた男が、私の最も見られたくない物を見つけてしまったのだ。
「おっと、イリス様、こんな所に恥ずかしい紐パンを発見しました」
そ、それは…私の…!!!
どうりでさっきからスースーすると思いましたよ!!
「…兄さんの顔がプリントされた紐パンですか…こんなの身に付けられる恥ずかしい人もいるんですね」
「プルリー…最悪のデザインだね…センスを疑うよ…」
イリスの顔は腐った生ゴミを見るような、嫌悪感丸出しの顔をしていた。
イリスの肩に乗っているスライムまで同じ表情をしている。
「うっわ…ないわ~…」
「何あれ!?シオン君に対する冒涜よ!!」
「不潔です…」
「あんなの履けるなんて余程の変態だよね…」
気付けば周りの生徒達が口々にパンツの悪評をしている。
バレたらマズイ…私は無理やり平静を装っていた。
「何ですかそのふしだらなパンツは…」
「えっ?王女(笑)様のやつじゃないんですか?あなたの足元に落ちてましたよ……」
「っ!?…そんな訳ないじゃないですか!!大体紐パンなんて私は履きませんよ!!今だってちゃんとパンツをはいてます!!」
嘘だ。私は今やノーパンです。でも、こう言えばまさかスカートを捲って確認なんてしないでしょうから。
最初のコメントを投稿しよう!