詠い人の集い ～春の章～

桜舞う日に

　悲しくて切なくて
　下を向いて歩いていた

　涙をぬぐう手の甲に
　桜の花びらが舞い落ちた

　空を見上げた私の瞳に
　映ったのは
　青い空にピンク色の花束

　ピンク色に包まれて
　ちっぽけな私の悲しみなど
　どこかに行ってしまった

　そして心に温かな色が宿り
　前に向かって進もうと
　顔を上げて歩き出した

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