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響ちゃんの気持ちを少しは理解は出来たとは言っても、所詮過去の話でしかないじゃん!!
悲しい終わり方だったかもしれないけれど、それでも終わった遠い過去の話でしかないじゃん!!
どんなに一華さんに同情しても、
響ちゃんが、惹かれてしまうのも無理はないかもって思ってしまったとしても、
それでも、あたしは……
「一華さんは、響ちゃんのこと何とも思ってなかったって事でしょ? 何とも思ってないから、何も言わなかったんでしょ?そんな人を、いつまでも引きずってちゃダメだよ!!」
響ちゃんの受けた傷を抉(えぐ)ってでも、ノンちゃんを守りたい。
例え、イヤな奴だと思われても構わない。
酷いことを言ってるって自覚もある。
それでも、過去に囚われてる響ちゃんには、目を醒まして欲しい。
だから、ジッと見る。
言い切った言葉に間違いはないと伝えるように、響ちゃんをジッと見つめるあたしの視線から、悲しみを滲ませた響ちゃんはスーっと目を反らした。
あたしに言われなくとも分かってたんだと思う。
一華さんが響ちゃんを何とも思ってなかったことなんて、人に言われるまでもなく分かってたんだと思う。
だからこうして、悲しそうにしているんだと思う。
……そう思ってたのに。
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