ー第1章ー 奇跡 

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商店街の入り口に向かう俺。 一本道だから迷う心配もなくスイスイ行ける。 向かうはずだったローブのある店を横目に見ながら通りすぎる。 ローブはボロボロの物しか無いんだよな…店頭にあるガラスで出来たショーケースに入ったキレイなローブを見て憧れの目で見てしまう。 ボロボロじゃあ恥ずかしいっての… 商店街の入り口を出て直ぐ左に向かう…入り口から歩いて十分程度の距離にある。 すると…例の家から声が聞こえた。 「何をしている!ルイス!お前はあの名門中の名門『夜桜魔術特別進学高等学校』に通うんだぞ!自覚を持ってもっと勉強せんか!」 今は夜に近い夕方だぞ…近所迷惑な気がするんだが…まあ言っても通用しないか。 あいつの父親だ…子と親は似てるって言うしな。 そう…このうるさい家の主は『カルロス・フランソワ』 『魔道の十字家』のひとつだ。 「うるさいわね!さっきやってたのよ!これ以上やらせる気?おかしいんじゃないの!パパのバーカ!」 あいつもあいつで凄いよな… あのフランソワ家の父に対して暴言吐くなんて。 まあ認めたくないがこの落ち着きのない家が俺の親戚だ。 あの親子の会話の続きが気になるが気にしていられないんでね… その家の前を堂々と通りすぎていく。まるで何もなかったようにすんなりと。
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