０からの階段

はじめ

3年前……東城高校 4月中旬

「新学期が始まってはや2週間、担任になるんも大変やわ！」

彼の名前は丸山健一27歳、担当教科は理科、教師になり今年で3年目の若手教師であり、今年から普通科の1年生の担任をしている。

「先輩！お疲れ様っす！」大学時代の1個下の後輩の重田光志だ！ノリの軽い奴である。大学時代から教員志望だというのは知っていたが、偶然に去年から東城高校に赴任してきたのだ。

ちなみに重田の担当教科は商業である。

「やっぱ担任は大変そうっすね」

「あー教師になったら自分のクラスを持ってみたいと思っていて持てたんだが……やっぱり大変だよ！」

「まあお互い頑張りましょうよ！あ！そういえば谷口校長が呼んでましたよ、朝礼の前に校長室に来てほしいって………、やっぱり担任は他の先生に任せるとか言われるんじゃないですか？」

重田が笑いながら言った。そんな重田の発言にビクビクしながら丸山は校長室へ向かった。