０からの階段

はじめ

校長室にノックをして入ると谷口校長が椅子にどっしりと座っていた。

「丸山先生！いきなり呼び出してすまなかったね、まあそこに座って」
丸山は谷口に言われたように椅子に座った。

「いきなり呼び出して悪かったね、実は丸山先生にある部活の監督になってほしいんですよ！」

「それはいいですけど………何部ですか？」

「実は………野球部なんですよ」

「え？」
丸山は驚いた！それもそのはずだ、野球部は3月に卒業したメンバーが去年の県予選終了後から現在まで休部中であり、現在の2年生、3年生の部員は0であり、新入部員もおらず部員数0なのである。

「野球部は3月に卒業した子達で部員がいなくなったはずですが？」

「先生の言う通りです！しかし、公立校の共学校で野球部がないというのは県内に限らず全国でもあまり聞かないのでなんとしても残したいんですよ。それを丸山先生に部員を集めて復活させてほしいんですよ。」

「なんだそんな事ですか、いやいや無理ですよ、確かに野球は好きですけど硬式野球の経験もなければ野球部に席をおいてた事もないですし、経験といってもソフトボールくらいだし高校野球の監督だなんて………他の先生にしていただけませんか？」

丸山は断ったが………