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30分くらいして、経理課のドアが開いたので私は翔也が来たんだと思って、パソコンから視線を動かさずに言った。
「悠木くん、今日私は無理だから」
「…………」
反応がないので、あれ?と思って振り返ると、そこには茂木さんと斉藤くんが立っていた。
「…あ…」
まずい…またやってしまった…
どう言い訳していいのか解らなくて黙って二人を見つめていると、茂木さんが経理課のドアにカチャリと鍵をかけた。
「…やっちゃって」
と茂木さんが腕を組んで私に冷たい視線を送る。
すると、隣にいた斉藤くんが私の所に来て腕をグイっとつかんだ。
「…痛っ…」
そのまま椅子から引きずられて、私は床に押し倒された。
「…ちょ…斉藤くん!」
私が抵抗すると、斉藤くんは自分のネクタイを外して私の両腕を縛り始めた。
「何するの??やめて!」
必死に抵抗するも、男の人の力には勝てなくて、アッサリと腕の自由を奪われた。
茂木さんがゆっくりと私の方へ歩んで来て、備品のガムテープをピリリと破き、私の口に貼り付けた。
「神崎さん…翔也は私のものだから…あなた目障りなのよね。
悪いとは思うけど…
斉藤くん神崎さんが気に入ってるみたいだから、お付き合いしてあげてね」
薄笑いを浮かべる茂木さんの顔が、私を恐怖のどん底につき落とした。
震える私の髪を撫で
「…神崎さん…超可愛い…」
そう言うと、怪しい目をした斉藤くんが私のブラウスのボタンを外し始めた。
…いや…
…いやだ…
気持ち悪いっ!
ボタンを外した斉藤くんが、ニヤリと笑って私の首筋に舌を這わせる。
相変わらず冷たい視線で腕を組んで私を見下ろす茂木さんもニヤニヤと笑っている…。
…私は…
またパンドラの箱を開けてしまったんだ…。
触れてはいけないあの箱に…
斉藤くんの手が、私の太ももをいやらしく撫で上げる。
…やめて…
…触らないで!
誰か助けて…
…助けて…
助けて翔也…!
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