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3巡目の出撃が終わった頃、大役を果たしたチェロムの守備兵が合流する。
うっすらと朝焼けに染まりながらこちらに向かってきた1000名の勇者達は、異様な盛り上がりの中迎えられた。
中には、以前にパーティーを組んでいた仲間だったのか、涙を流しながら抱擁する冒険者もいる。
軍も冒険者も王宮も関係ない。
守り抜く事と生き抜く事。
この2つの目的の前では、全員が平等だった。
団長が皆の前に立つ。
音声拡張石を使わずとも遥か彼方まで届く程の声で叫んだ。
「諸君!あと半日…あと半日だけだ!やりきるぞ!」
「「「「おう!」」」」
彼の咆哮は、ミスタリレよりも硬い団結を、俺達にもたらした。
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