プロローグ

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「無理無理。世の中にはどう逆立ちしたってできない事はあるんだぜ?」 精神論で勝てる訳がない。 「それは違うよ。今はできなくても、できるようにする為の努力をすれば絶対できる!今の戦いだって、きっと僕らの未来のためになると思うんだ!」 …なんだ、こいつ。 ポジティブシンキングを通り過ぎて、無謀じゃないか。 こういう奴が、クエストで無茶な真似して命を落とすんだよ…。 「付き合ってらんねぇな。他の砦に行くよ。そんな無理して怪我すんなよ?」 またこいつらと一緒にいたら、今日の成績が散々になりそうだ。 俺はしょぼくれるボーネンを無視して出口に向かった。 「ありがとう!また一緒に戦おうな!」 俺の背に向けボーネンが叫んでる。 (暑苦しい奴だ。) …それが、彼に対する最初の印象だった。 .
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