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「ふぅ。今日の配達は早めに終わったから、散歩して帰ろうかな。」
悠が軽やかに森の道をスキップしていると、頭上から女の子の鳴き声が聞こえてきた。
見上げると、木の上で女の子が泣いている。
「どうしたの?」
「…お、お腹が空いて力が出ないの。
お家に…帰り…たいのに…飛べないよぉ-!!」
女の子は高い場所から飛び出そうとする。
「えぇっ!?そんな高い所から飛び降りたら危ないよ!!」
「…どうして…?」
「どうしてって、当たり前だからっ、ちょっと待っててね!!」
運動神経の良い悠は素早く木によじ登り、女の子に手を差し伸べた。
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