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現在高校生の俺は、彼女が死んでから、誰とも関わらなくなっていた。俺は毎日独りで、それを苦にも思わず、ずっと独りで机に座っていた。
あの日、彼女が最後に言った台詞、それが現実になることは絶対に無いはずだ。俺は非現実的なことは信じない。だが、本当にそんな事が起きたら、という妄想はする。
あの日彼女はこう言った。
『もし、私が違う顔で、違う性格で、あなたの事を全く覚えてなくても……生まれ変わってもう一度あなたに会えたなら……愛してくれる?』
俺はとっさに「愛してやる」と答えた。だが、本当に愛せるのだろうか……全くの別人になってしまったその子を、今までのように愛せるのだろうか。
俺の頭の中で、脳がぐるぐる渦巻く。それを無理やり引き留めるように、チャイムが鳴り響いた。
俺は学校が終わると同時にある場所へ向かった。彼女のお墓だ。
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