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その後もガーゴイル君と一緒に旅を続けた。大きなキノコがある森、ピンクの雪が降る山、クラゲしかいない海。
町や村はもう行けなかった。ガーゴイル君がいるから。
「残念だね」
そう僕が言う度に
「人間なんて、皆殺しにしてしまえば良いじゃないですか」
なんて言うんだ。だから僕もその度に
「駄目だよ。そんなこと言っちゃ」
って注意した。
暫く旅を続けたある日、僕たちは寂れた大きな城を見つけた。中には沢山本があったから、僕はここに住んで勉強したいってガーゴイル君に提案した。
「良いですよ」
そう、ガーゴイル君はにっこり笑って賛成してくれた。
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