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「…あ、うん」
それから氷露は、食堂やお風呂など、いろんな設備を案内してくれた。
どこもかしこも、とてつもない広さ。
……でも、“全寮制だから、結構いっぱいになりますよ”と氷露は言っていた。
「今日の夕飯はどうなさいますか?」
「……?」
「疲れていらっしゃるようなので、差し出がましくなければ私が部屋でお作りいたしますが」
「…氷露が?」
氷露は“えぇ”と軽く頷く。
「…といっても、麗留様のお口に合うかはわかりませんし、そんな高級なものは作れませんが……」
「高級って……。何の料理が得意?」
「和食…ですかね。小さい頃に祖母とよく作っていたので」
…和食!
「そうだった!氷露のおばあちゃんの肉じゃがとかすごく美味しかったもん」
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