§3

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――…次の日。 「麗留様、ご準備よろしいですか?」 「あ、ちょっと待って…」 俺は制服を着ている途中…なんだけど。 着にくいよ! なんでこんなところにボタンあるの!? 「…もしかして、後ろのボタンですか?」 「そう」 ブレザーの後ろにボタンなんてないよ、普通。 飾りをつける用みたいなんだけど……。 「…お付けいたしましょうか?」 そういう声が聞こえて、氷露が部屋に入って来た。 「――…はい、とまりましたよ」 「……どうも」 そこで氷露を見て、俺はあることに気付いた。 「氷露…昨日と……」 「あぁ、制服ですか? 執事養成科は2種類制服があるんです」 「へぇ……」 “今日は正装の方ですね”と言ってニッコリと笑う。
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