§3

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背中を冷たい汗が伝う。 「……麗留様」 ほとんど聞こえないような小さな声で氷露は俺の名前を呼んだ。 「…?」 きっと喋ったらダメなんだろう。 そう思った俺は視線を氷露の方に送った。 「……ここは、貴方にとって…」 ――…戦場となるでしょう… そう囁かれる。 “どういうこと?”と首を傾げると、氷露は小さく口を開いた。 「――――…それは…」 ちょうどその時。 静かにドアが開いた。 入って来たのは、ふわふわのミルクティー色の髪をした男の子。 身長はそこまで高くない。 くりっとした瞳が印象的な筈なのに。 …どうして、こんなにも威圧感があるんだろう? 隣の氷露を見ると、目を見開いて、その人を見ていた。
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