§3

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その言葉に反応したのは、氷露だった。 「…ッ、未来様!!それはまだ発表されていま……」 未来という人は、氷露の唇に人差し指を当て、氷露の言葉を制した。 「されてなくても解るよ。 僕の氷露が一位じゃない訳無いもん」 「…未来様……」 …イライラする。 何、コイツ。 さっきから、“僕の氷露”、“僕の氷露”って…。 「氷露、行こう」 「!?…れ、麗留様!?」 俺はクルリと後ろを振り返り、未来とかいう奴に言った。 「正直、どうでもいいけど…“僕の”“僕の”って、煩い。 氷露はモノじゃないんだから」 そして、困惑した顔をしている氷露の腕を掴み、俺は歩いていった。 「―…さま……麗留様!?」 「…へ?」 くい、と逆に手を引っ張られ、俺は我に返った。
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