ケイトの友

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「俺は別にいいんですけどね。えっと、隊長さん?」 男の発言を目で促す。 「チッ、聞きこみが終わり次第戻るからな!」 憤慨しながら大股で出ていく男。リザイアは下を出している。あの男のことがあまり好きではないようだ。 「さて、腹ごしらえでもしますか。」 「賛成だ。」 戸口から目を離して答えるリザイア。ケイトはカウンターの下の木箱に目を向ける。 「木箱の後ろに隠れてるミラはどうする?」 「は?」 ゴンとカウンターの下から鈍い音が響いた。リザイアは身を乗り出して木箱の辺りを見つめている。目が点になっている。 「裾見えてるから。出ておいで。」 少し待っていると、渋々といった具合にミラが出てきた。服も肌も擦り傷だらけ、いたるところが土埃にまみれてしまっている。腕に抱えているのは布に包まれた何か。 「ミラ様!ご自分が何をしておいでかわかりますか!」 「職務放棄しようとしていた人の台詞じゃないでしょう。」 ケイトの言葉に渋い顔をしているリザイア。たった今職務放棄しようとしていたことをミラは知っているのだ。 「話すこともあるでしょうが、ご飯にしましょう。ミラも食べる?」 「私は…。」 何かを言おうとして、代わりにミラの腹が小さく鳴いた。それを返事と取り、ケイトは台所へと消えていく。 「ミラ様、何故誰にも何も言わず出ていったのですか?」 「だって、私は…。」 目が吊りあがり、ミラを睨みつけるリザイア。おどおどとするミラ。 「飯食うなら手伝ってくれ!ただ飯は許さねえぞ!」 リザイアが説教を続けようとして、奥から大声が聞こえてきた。
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