修行

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今、医務室に居るのは、ケイトとミラ、そして騎士の三人である。ミラは初めての友人を心配し、騎士は壁際に佇んでいる。ケイトはミラに詰め寄られてたじたじだ。 再び、庭でのような会話が始まり、今度は騎士を交えて会話に花が咲く。聴くところによると、騎士はまだまだ新米とのこと。いつの間にやら喧騒は鎮まっていき、アンが迎えに来たことによって、パーティーが終わりを迎えたことを知った。これからは親族での交流があるため、他の貴族などの来訪者はこれで御開きとなるらしい。 ケイトとアンも例外ではない。当然のことだが騎士は護衛の任務があるため、このまま仕事を続行することになっている。騎士団長は泥酔していたため、任務続行不可及び職務怠慢と判断され、即時解雇処分となってしまった。ほろ酔いの副団長が繰り上がりで団長を務めるとのこと。 ケイトはこの情報を聴いた時、 「いや、ダメでしょう。」 とバッサリ。ケイトとミラを助けた騎士もアンからこの情報を聴いた時には頭を抱えていた。ミラは腹を抱えていた。 色々あったが、ケイトは帰路に就くこととなった。のだが、ミラが中々ケイトを放してくれなかった。正直、今回の花嫁とミラは面識があまり、むしろほとんど無かった。故に、はっきり言って式に興味が無かったわけである。そんな良く知らない人のために集まって、初めての友人と離れなければならない。そのため、かなり愚図ったのだが、騎士とケイトに説得されて泣く泣くお見送り、というわけである。
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