第一章Ⅲ contract《契約》

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セラスは正座を整えるために座り直し、真面目な顔になった 「さっき私はアンタに力を貸して欲しいと言ったわね」 「言ったな」 「私がアンタの力を借りたい理由はこれよ」 そういうと彼女は長い髪で隠れていたの首の右側を見せた。よく見るとそこには真ん中にヒビの入った薄いピンク色のハートマークが刻まれていた 「そのマークは?」 「そうねぇ………言うなれば私が私である証明かしら」 「?」 「まぁ、ただ言われただけじゃわからないのも無理ないわね。簡単に説明するわ」 セラスは残りの茶を飲み干してからまた話始めた 「私は昔、かなり強い吸血鬼だったわ。一族の中じゃ負けなしってくらいのね」 「昔…ってことは今は違うのか」 「えぇ。私はある日、行為の魔導師に正体を知られて封印されたわ。でも私はこうして復活したわ。でも復活に失敗した私の体はバラバラになってしまった」 「じゃあ今のお前の体は?」 「たぶん仮に作られた体よ。私の肌、白いでしょ?昔はアンタと同じ色をしてたのに今は真っ白。その上、力もほとんど使えない」 セラスはため息をついてちゃぶ台に項垂れた
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