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「さて問題です。私Bはグラタンとスパゲッティ、どっちを選ぶでしょうか」
「ん?そんなの二択なんだから可能性は半々で……………あ」
翔人はそこでやっとセラスが言わんとすることを理解した
『A』と『B』の彼女たちが必ずしも同じようにグラタンを選ぶわけではない。今回は二つに限定されていたが『食べない』『買いに出掛ける』『外で食べる』のように選択肢は無限に存在する
「わかった?ここにいる私としては争う気はあまりないし、出来れば被害も損害も出したくはないのよ。でも」
「他のお前の中には何もかもぶち壊してでも体を取り戻そうとするやつもいるかもしれない、というわけか」
「つまりはそういうことよ。もしも破壊の力を持ってる私があからさまな破壊欲を持って生まれてみなさい。そこら中、火の海になるわよ」
ちゃぶ台の横に置いていた急須にポットからお湯をいれ茶を湯飲みに入れ直しなしてから彼女は翔人を指差した
「そこでアンタに協力を仰ぎたいってわけ」
「一番それがわからねぇんだよ」
「アンタに協力して欲しいのは今までの話でわかるでしょ?私の体を取り戻す手助けをして欲しいのよ」
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