第一章Ⅰ Tradition《伝承》

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「・・・・・・どうだった?ジョカ」 「なんだか不思議な話だねぇ・・・・・・お姫様はなんで笑ってたのかなぁ?」 「さぁ?私にもわからないよ」 「そっかぁ・・・・・・はぁあ・・・眠くなっちゃった・・・」 「そうかい。それじゃあおやすみ、ジョカ」 「うん・・・・・・おやすみぃ・・・・・・」 少年はそう言うとすぐに眠りに落ちてしまった 老婆は眠っている少年の頭を撫でながら独り言を呟いた 「・・・・・・実はね、ジョカ・・・・・・さっきのお話は本当のことらしいのよ?ビックリよね・・・・・・」 老婆は窓から遠くの山々を眺めながら続ける 「向こうに見える大きな山を三つ越えた先に・・・・・・古い城があって、そこにはまだお姫様が封印されてるそうよ・・・・・・」 「お姫様は本当に騎士を殺してしまったのかしら・・・・・・私はどうしてもそう思えないのよねぇ・・・・・・理由はないのだけど・・・・・・」 老婆は独り言を呟きながら眠りに落ちていった そのとき、古城に天から円柱状のキラキラ光輝く真っ赤で、紅いバラのような光が降り注いだ そう。かつて封印された最強のヴァンパイアの瞳のような光が
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