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「人生なんて、つまんない…」
桜舞う頃。
河川敷の土手に寝ころんで、広く綺麗な青空を見上げながら、つぶやいた。
「スピーッ。」
横で寝ているのは親友のヒカル。僕の世界中でたった一人しかいない親友だ。
ふと、空を見上げた。僕はそのとき、生きていることが分からなくなっていた。
別に、家族が嫌なわけではない。毎日おいしいごはんを作ってくれる母親。
冗談も言ってノリの良い父親。
いつも優しいばぁちゃんに、時々うるさいねぇちゃんまで。
別に嫌いではなかった。
これといって、学校生活も嫌ではなかった。普通に登校して、普通にみんなと笑いながらしゃべって、普通に勉強して、普通にお弁当を食べて、普通に帰宅する毎日。
全く悪く感じなかった。
でも、なぜ毎日こんなことをしているのだろう?
どうして、毎日生きなければいけないのだろう?…と、思うようになった。
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