Chapter1 忌み嫌われし者

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僕の過去を語る前に、そもそもヴァンパイアについて説明しておこうか。 ヴァンパイア。 他者から血や生気をを奪いながら生き延びる魔物というのは、周知の事実だ。 その中でも、主な活動時間が昼ではなく夜という点が、人間との明確な違いだと僕は思っている。 だって食べ物が違うだけで、あとは人間と同じく感情だってあるし、身分制度だってある。 ――あ。 ここで身分制度について語っておいた方がいいかな。 僕たちヴァンパイアは、その出生だけで身分が決められている。 下から順にロイン、ダムピール、ヴァリー、ジェネインだ。 まあ、実際にはロインとダムピールにほとんど差はないんだけど、一応ね。
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