Chapter1 忌み嫌われし者

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◆◇◆ 改めて自己紹介しよう。 僕の名前はアレク・ブリストル。 まだ千年も生きていない若いヴァンパイアだ。 好きなものは薔薇と、甘いもの全般。 この屋敷に貯蔵しているワインも全て甘口だし、紅茶も甘い香りのものしか置いていない。 嫌いなものは辛いものと苦いもの。 あとはブリストルの名前に群がる鬱陶しい同族。 まあ、売られた喧嘩は買うけどさ。 父親はジェネインのギルバート・ブリストル。 母は元人間――ロインのマリア。 だから、この二人の間に生まれた僕はヴァリーって事になる。 兄弟は異母兄でジェネインのルシア一人。 その異母兄から、数年前に実家に関わりのないこの屋敷を預かる事になった。 そして現在、紫薔薇の精霊ロゼットと二人、ここで暮らしている。
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