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飯田は、傍聴室の扉の前で立ち止まった。
先程聞いたように、既に取調室で聞き取りが行われているようだ。
現在、中では刑事課の先輩が奮闘しているのだという。
「重要参考人は、まだ何も話してくれないみたいだね」
そう言って、取調室の扉を指差した。
"容疑者"と、言わないということは、どうやら飯田は本当に犯人ではないと思っているようだ。
「先にどうぞ」と、言って飯田は傍聴室のドアノブを引くと、一輝を中へと促した。
それに従い、ゆっくりと足を踏み入れる。
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